「もう少し頑張れば慣れるはず」。そう思いながら、何ヶ月も過ぎていませんか。ストレスには人それぞれ容量があって、それを超えると、努力や気合いではどうにもならなくなります。この記事では、自分のストレス容量が限界を迎えているサインと、環境そのものを変えるかどうかを判断するための現実的な目安をお伝えします。
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ストレスの限界は「まだ我慢できるか」では測れない
実際のセッションでよく聞くのですが、「まだ耐えられるので大丈夫です」とおっしゃる方は本当に多いです。でも、耐えられるかどうかと、心身が消耗していないかどうかは、別の話なんですよね。
コップに水を注ぎ続けると、あるところであふれます。ストレスもこれと同じで、容量には個人差があります。容量が小さいことは弱さではありません。単に、そういう体質や状況だというだけです。
むしろ気をつけたいのは、あふれる直前の「まだいける」という感覚です。この時期は緊張状態が続いていて、疲労を感じにくくなっていたりします。気づいたときには、朝起き上がれない。そういう順番をたどる方が、少なくないんです。
なぜ自分の限界に気づけなくなるのか
理由は大きく3つあると考えています。
1つ目は「慣れ」です。人は同じ刺激に長くさらされると、それを異常だと感じにくくなります(馴化/刺激への反応が弱まること)。理不尽な職場に3年いると、その理不尽さのほうが基準になってしまう。
2つ目は「比較」。「もっと大変な人がいる」という思考です。認知行動療法(CBT/考え方のクセを扱う心理療法)では、こうした自分を過小に見積もる捉え方をよく扱います。他人の容量と自分の容量を比べても、正直あまり意味がないんですよね。
3つ目は「自責」です。うまくいかない原因を、自分の能力や努力不足に求めてしまう。そうすると「環境を変える」という選択肢そのものが、視野から消えます。
なんというか、この3つが揃うと、限界が来ていても本人だけが気づけない状態になります。
環境を変えるか迷ったときの5つの目安
判断材料として、私が面接でよく確認しているポイントを挙げます。
● 休んでも回復しない──週末や連休で戻るなら一時的な疲労です。休み明けも重いままなら、負荷が容量を超えているサインかもしれません。
● 身体に出ている──眠れない、食欲が変わった、頭痛や胃の不調が続く。身体は嘘をつきにくいです。
● 改善する見込みがあるか──異動、体制変更、上司の交代など、半年から1年のうちに変わりそうな要素があるか。見込みがまったくないなら、待つこと自体が消耗になります。
● 自分で動かせる範囲があるか──仕事量や進め方を少しでも調整できるか。裁量がほとんどない環境は、負荷が高くなりやすいことが知られています。
● 大事にしているものが削られていないか──家族との時間、健康、自分の価値観。ここが削られ続けているなら、優先順位を見直すタイミングだったりします。
5つのうち3つ以上当てはまるなら、「頑張り方を変える」より「場所を変える」を検討していい段階だと私は思います。
まとめ
環境を変える判断は、逃げではなく戦略です。ただ、限界のときほど冷静な判断は難しくなります。まず休むこと、それから考えること。順番はそれで大丈夫ですよ!一気に決めなくていいので、まずは5つの目安を一つずつ確かめてみてください。
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